2013年1月7日星期一

蓄電池で進む“価格破壊” 扱い容易「持ち運び型」に参入続々

蓄電池で進む“価格破壊” 扱い容易「持ち運び型」に参入続々
家庭向けの簡易蓄電池で“価格破壊”が進みはじめた。節電や防災意識が高まる中、扱いが容易な「持ち運び型」に大手や異業種が相次ぎ参入。海外部材の活用で低価格化を図るなど、競争が激化しつつある。 充電器などの輸入販売を行うワンゲイン(大阪市浪速区)は11月、持ち運びが容易で住宅のコンセントから充電できる家庭用蓄電池「キャリ電」を発売した。価格は電池容量によって異なるが、照明器具なら12時間、電気毛布は2~4時間使用できるタイプで約9万3千円と、10万円を切る水準にした。 同製品は、電流を直流から交流に変換する装置を台湾から、バッテリーは鉛蓄電池を韓国から仕入れ、自社で組み立てることで低価格化を実現した。すでに神戸市内の病院に導入されているほか、大手不動産管理会社もマンションへの設置を検討しているという。 同様の持ち運べる蓄電池では、シャープが9月にリチウムイオン電池を使い、大型冷蔵庫を約3時間半動かせる製品を31万円で発売。日立マクセルも今春、ポータブル蓄電池(16万円)を発売している。ワンゲインの梅千得(ばい・ちえる)社長は「非常用電源ならば(リチウムイオン電池など)過剰な機能は不要。まず安価で普及をはかる」と強調した。 家庭用太陽光発電装置などに接続する定置型の蓄電池は1キロワット時あたり30万円弱からで、導入に150万円以上かかるケースがほとんど。容量こそ小さいが非常時などの対策として持ち運び型蓄電池の低価格化が進めば、市場拡大に拍車をかけそうだ。
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